突然黙り込んだおばあさんに、犬は不思議そうに声を掛けます。 「…おい、どうした?」 「ちょっと…ぬくもりにどきっと…じゃなくて…!何ていうか…そのー…」 ぼそぼそと歯切れ悪くしゃべるおばあさんに痺れを切らした犬は、おばあさんの腕を掴んだまま走りだしました。 「ちょ…ちょっと!!」 「行くんだろ?じいさんのとこ。」 おばあさんはこくりと頷きました。