「さっきはすみません…あんな言い方をしてしまって…」 男は深々と頭を下げました。 「あぁ、いいんですよ。自分が悪いんですから…」 鬼は下唇をキツく噛みました。 「言ってもらわないと気付かないだなんて、自分はどうかしていたんです。何の為に森へ出てきたのか…」 鬼は一段とキツく唇を噛み、歩く速度を速めました。 「鬼ヶ島へ急ぎましょう」 鬼の後ろから男が言いました。