「1人じゃなかった…?」 おばあさんの背中に冷や汗が流れます。 「ああ。女と一緒だったぜ?ピッチぴちの。」 女女女女女女…ピッチぴちピッチぴちピッチぴちピッチぴち…。 犬の言葉は繰り返し繰り返しおばあさんの頭の中に響き渡りました。 「ちっさくてまさに俺好みの美女だったな。ほのかに桃の香りもして…!「ちょっと!」 キジにつつかれ犬はやっと戻ってきました。 そこには這いつくばって今にも川に飛び込みそうなおばあさんと吉備団子を口いっぱいに放り込んで自ら窒息死しようとしている猿がいました。