「なんだこいつら!まじうけるっつーの!」



男はその場で笑い転げました。



「(今なら笑って死ねるかも…。)」



そんなことを考えながらも、なお男は笑い続けます。



「ん…?」



場所は変わって。



犬は呆れていました。



しかし周りの変化には、さすが犬。



よく気が付きます。



「笑い声…?」



近くでは、桃子やおじいさん、鬼たちが騒いでいますが、それとは別に違う人の声も聞こえます。



「だれだ…?気のせいじゃないだろうな…。」



犬は笑い声が聞こえる草むらに近づきました。



もっとも、この近くで笑っている人なんて男以外いなかったのですが…。



そして…男が隠れている草むらを、覗きました。