青い絆


「ただいま…」

誰もいない家に帰って来た。

「お帰りなさい」
「え?!」

誰もいないはずの家にエプロン姿のママがいた。

「早かったのね。早退したの?」
「あ…うん。体調悪くて…」
「大丈夫なの?目も充血してるわね。病院行った?」

ママが普通のママみたいに私を心配する。
ずっと我慢していた物が急に溢れだした。

「ママっ…」

鞄と靴を投げ捨てて、泣きながらママに抱き着く。
ママが驚きながらも、私を抱きしめて頭を撫でてくれた。

「どうしたの?何かあった?」

ママの言葉に私は子供みたいに泣きはらした。