「イケメンが歩いていないかな～？」



窓際のカウンター席に2人は並んで座ると里衣子が窓の外を見て言う。



「イケメンなんて歩いているわけないじゃん」



甘いものが飲みたくなり花音はバニラシェイクを口にした。



ん・・おいしい！



冷たく甘いトロッとしたシェイクが喉を通る。



「川崎君、里衣子に気があるみたいだけど？」



良い男なんか捜さないでクラスの男子に目を向けたほうが良いと思う。



「え～？川崎君、真面目っぽくてなんか苦手なんだよね～」



里衣子は小柄で目がクリッとして可愛い。



彼女は自分なんかより男の子にはもてるタイプだと花音は思っていた。



「付き合ってみたら？意外と合うかもしれないよ？」



「ん～」



里衣子はポテトをつまみながら考えているようだった。



その時、里衣子が「あっ！」と言って立ち上がった。