テーブルの上に置かれたパンフレットが目に入る。


CHANCE?


花音が先日言っていたCHANCEのメンバーが映っている。



それを手に取りパラパラとめくっていく。






「カイトは彼らに興味があるのかい?」


電話が終わり対面に座る紫苑が聞く。



「いや、知っている子が彼らのコンサートに行きたいと言っていたのを思い出したんです」


「そう、お客さん?」


カイトはプライベートでは彼女を作らないのでそんな事を話すのは珍しいなと思って紫苑は聞いた。


紫苑の問いにカイトは笑っただけだった。


チケットが取れたら喜ぶだろうか・・・。


カイトは花音を思い出していた。