「今まで私の事、妹のように見ていたんですか?」


「ああ」



「寝たのに?わたしたち愛し合ったじゃないですか!」



ショックが大きすぎて何を言えばいいのかわからない。



「魔が差したんだ 君はきれいだからね 君ならばもっと良い男が出来る」



「いやっ!聞きたくないっ!」



頭の片隅でこれが世間で言う修羅場なのかと思う。



両手を両耳に置き大きくかぶりを振る。



「申し訳ない事をしたよ いい年した大人が子供と付き合うなんてどうかしていた」



「これ以上何も言わないでっ!」


花音は泣いていた。