「大丈夫だよ カイトさん許してくれるよ だから落ち着いて?」


莉緒の言葉に小夜子は何か言いたそうだったが座った。


小夜子は手を伸ばしてコーヒーカップを手にした。


その手はかすかに震えている。


「ブラウニーも食べて」


莉緒は一口サイズに切ってフォークにさして小夜子に差し出した。


黙って受け取ると口に運んだ。





「・・・カイトにもうSIONへは来ないでくれって言われたの」


莉緒には小夜子が「SION」へ行っていた事に驚きだ。


だが、話を続けてもらう為に言葉に出さなかった。