「俺、花音ちゃん気に入った」



突然言われた言葉に花音は鳩が豆鉄砲を食らった顔になった。



「あの・・・ホストの方にそんな事言われても真に受けるほどバカじゃありませんよ?」



カイトさんに惹かれたのは確かだけどホストの言葉を信用するほどうぶじゃない。



「ハハ・・・」



カイトの冷めた笑いが聞こえた。



「そうだね?ホストの言葉を信用してはいけないよ?」


そう言うと花音の空いたグラスにドンペリを注いだ。



花音はそっと袖をめくり時計を見た。


「花音ちゃん、凄い時計を持っているんだね?プレゼント?妬けちゃうな」



「え?プレゼントだけど、母からです」



チラッと見ただけで花音の時計の値段を見てしまうところがホストらしい。



「そうなんだ 良かった」


彼氏からのプレゼントかと思った。