* * * * * *



「あ~ 楽しかった♪」


ホテルの外に出るとまだ暗かった。



時刻は早朝、6時過ぎ。



里衣子は気を利かせてタクシーで帰ってしまい、今は2人だけ。


寒いはずなのに隣にカイトがいるせいか花音は寒さを感じなかった。



「カイトさんっ 初日の出見たいな」


「俺も今考えていた所、この先に海浜公園があるから行こうか」


ブラブラと歩ける距離だ。


花音は笑顔をカイトに向けた。



「花音ちゃん、はい」


カイトが腕を差し出す。


「うん♪」


花音はにこっと笑ってカイトの腕に腕を絡ませた。