上品で優しそうなおかみに出迎えられて部屋に通された。


「突然に無理を言って申し訳ありません」


カイトは海へドライブするならここの料理を花音に食べさせてあげたいと、携帯ショップから電話を入れたのだ。



突然の予約にも快く受け入れてくれた事に感謝を言う。


「平山様でしたら喜んで入れさせていただきます」



にっこりと上品な顔に笑みが浮かぶ。



「お飲み物は何を差し上げましょう?」


「車なのでお茶で結構です」


カイトがそう言うとおかみは花音に笑みを向けて出て行った。