「メリークリスマス」



カイトがシャンパンのグラスを花音のグラスに静かに当てると、2つのグラスは綺麗な透明な音をたてた。



――こんな音、良いグラスじゃないとしない。


母から教え込まれていた花音にはこのグラスが高いものだという事がわかった。



――落とさないようにしないと・・・。


落として割ったりでもしたら大変だ。



* * * * * *



――昨日までとうって変わってすごく幸せな気分。カイトさんがわたしを好きだなんてまだ信じられない。


ケーキを食べ終わる頃には、日付が変わろうとしていた。