オレンジ色


「な、何で…由佳?」

「秋のでかい声が聞こえたと思えば、二対一で喧嘩ってバカでしょ。」

本当に私バカ…

「…百合と親友じゃなくなっちゃったよ。」

「秋…、私は秋が羨ましいんだ。
親友と呼べる友達がいることが。」

何言ってんの?
由佳には友達一杯いるし、いつも楽しそうにしてるのに。

「…私、中学の時にあんま友達いなかったんだ。
だから秋と仲良くなれて、すっごく嬉しかった。」

「由佳のこと何にも知らなかった。」

私、由佳のこと全然考えてなかった。

「由佳…ごめんね。」

「私こそ黙っててごめん。」