オレンジ色


「…そうなんだ…。」
やっぱり私は素直になれない…。
今、少しでも夏樹に好きだって言えたら…。
「秋…俺どうしたら良いかな?」
やだよ。
何で、私に言うのよ!

もう…もう…

夏樹なんて

嫌い…嫌い…

大っ嫌い!


何で私は泣いてんだろ? もう好きじゃない…
夏樹は由佳が好きだから。

私の大好きだった人は…
私の大好きな友達に恋してたんだ…。

私なんか見てない。
これっぽっちも。


「…夏樹、頑張ってね。」

「秋?どうしたんだよ。」

「…バイバイ…。」

ピッ……

私は電話を切った。
これで私の初恋は終わったんだね。