「……もうベル鳴るから…戻ろう」

宮元はあたしをそのまま抱きかかえた
まま2-4を後にする。

「え? ちょっと??」

あたしはわけも分からず宮元に
強引に連れて行かれる。

小沢先輩が冷たい瞳を
突き付けてるとも知らずに…




「ちょっと!! 急に…何なの?」

あたしはいい加減放してと
宮元の腕を叩く。

「いってぇな…」

「あ…ごめ…っじゃなくて!!」

それでも放さない宮元。

あたしは諦めて宮元に委ねた。



1-7に戻ると、やっと宮元が
放してくれた。

「何で急にあんなのことしたの?
 あたし、春輝に会いたかったのにぃ」

「…小沢先輩に近づくな」

「……はい?」

「だから、小沢幸哉先輩に
 近付くなって言ってんだよ!!」

「な、なんで??」

「……まだ本当か 
 わかんねぇし、言えない」

「…何の話? 教えてほしいんだけど」

「まだダメ!! ちゃんと本当か
 わかってからしか言えねぇよ…」