あたしは窓羽先輩のいる 
2-4の教室に入った。

ガラガラ…

中にいた先輩方は…あたしの
方を一斉に見る。

(は、恥ずかしい…)

あたしは俯きながら教室を
後にしようとした。

「あっ!! 春輝の彼女だよね?」

知らない先輩があたしの腕を引いて
教室に入れた。

「あ…あのっ!!」

「あ、わかってるよ!!
 春輝に会いに来たんでしょ?」

あたしが口を開けたら、
強引に話し始める先輩。

「は、はい…そうです」

「今春輝ね、トイレ行ってる!!
 それより本当に可愛いね~♥
 双葉ちゃんだっけ?
 おれ、藤剣斗(ふじけんと)!!」

そう言って、あたしの手を
握って握手する藤先輩。


「ぁ…あの……」

あたしがタジタジしてたら
藤先輩の肩を掴む姿があった。

「剣斗、何ナンパしてんの?」

「あ、小沢先輩!!」

「久しぶり、ふぅちゃん!」

「ご、ご無沙汰しております…」

あたしはペコリと頭を下げた。

「…頭上げなよ(笑)」

小沢先輩はそう言ってあたしの
肩を持とうとした。


グイッ…


あたしを後ろから抱き寄せる誰か。

あたしはビックリして
その誰かを見た。

「……宮元…??」

あたしはてっきり窓羽先輩だと
思って振返ったから…
すっごいビックリしちゃって。