俺は夢を見ていた。


双葉が長谷川瑞希と仲直りしていた夢。

本当に、現実だったらいいのにな。


夢の中でだったけど、
双葉はすっごい笑ってた。

やっぱダチって…すごいんだな?

俺の場合は幸哉か…

そうだ、幸哉のことだ。


俺が今引っかかってることは
双葉と長谷川瑞希のこと。

そして、幸哉のこと。


やっぱりよく考えてみたら、
長谷川瑞希が理由もなく
双葉と絶好なんておかしい。

てか、俺と付き合うのを
賛成しなかった理由がそれしかない。

…長谷川瑞希に聞くのが一番早いのか。




俺は朝食のハムサンドを頬張りながら
一人、考えていた。

「はる!! 早く食べないと遅刻よ!」

ママがキッチンから言ってきた。

…この歳になっても、俺は母親のことを
ママと呼んでいる。

別に恥ずかしいことじゃない。

ただ、俺の外見からしてみたら…
かなりのギャップだな(笑)

だから、双葉にもそのことは
打ち明けていない。

なんか馬鹿にされそーだし(笑笑)


俺が一人で笑っているのがママは
キモかったらしく、残りの朝食を
片づけ始めた。

「ちょっ!!おい!!!!
 俺、味噌汁飲まなかったら
 死ぬからな???」