双葉・・・

何で泣いてるの?




俺は双葉を抱きしめながら

周りを見渡す。




・・・宮元?



双葉の同級生、

宮元を見つけた。



アイツ、何かと双葉の
周りをウロチョロしてる。


鈍感な双葉は
気付いてないみたいだけど。



宮元は完全に今、
俺らが抱きついている
ところを見ている。


諦めたみたいな顔を
している。



なんとなくだが、

昨日の倉庫での場面も
見られてたと思う。



「おい、お前か?」



俺は宮元に話しかけてみた。


宮元はビックリしたように
俺と目を合わせる。



「双葉泣かせたの、
お前か??」


宮元は目を逸らした。


・・・やっぱり。