気まずいまま、戻ってきた、私の家。 陸は、もうすっかり馴染んでいるよう。 私のベッドに寝ころんで、女の子向けの雑誌なんか読んでる。 時々、「こいつは、ダメだな」とか「雫には負ける」とか、ひとりでぶつぶつ言っている。 私は、そんな雰囲気ではない。 さっきの人が気になって、もう気にしすぎて…… 「雫…、さっきから元気ないけど。なんかあったんだろ?言えよ。」 いつの間にか、陸は私の真上にまで移動してきている。