クール彼氏Ⅱ






「またいきなり。早く入れよ、寒いだろ?」


「あ、ありがと。」




なんか優しい。



「で、今日はなに?どーした?」



「あ、あのねっ。こ、これっ!」





紙袋を陸に押し付けた。


ちょっと強引に袋を持たせて、私は陸から目をそらす。





「これ、バレンタイン?」


「そ、そう。作ったから、あげる。」


「ありがと。」




なんか、あっけない。



「あ、食べてみてよ!」


「うん。」




陸がそっと紙袋を開け、きれいにラッピングした詰め合わせを取り出した。



「おぉ、うまそう。」


「ほっ、ほんと!?」