雨のち晴れ


「そんな…急すぎるよ!」


「嘉穂…ごめんな。ヒイロもリュウジもおるやんか?だから大丈夫や」



そんなのあんまりだよ

アズがいたから今日まで
楽しかったのに
…居なくなっちゃやだよ



「そんなの…嫌だよ…」



小さな声でつぶやいた。



涙が目ににじむのがわかった。
ほんとにいなくなるのかって
まだ信じられなくて俯いて
不安な顔を隠すしかなかった。



「ごめん、今日までありがとう。また会おうな!」



いつものアズの明るい声でそういうと
家の中に入ってしまった。




それからの事はあんまり覚えてない。



ヒイロとリュウジが
見送りに行こうとか話してたけど
またメールしてとしか言えなかった。




それから家に帰っても
なにもやる気にならなくて
ベットで1人アズとの出会いを
思い出した。




「アズ…よし!」




どうしても伝えたい。




今日までの感謝の気持ち




溢れて伝えきれないぐらい
いっぱいありがとうがある。




アズに伝えなきゃ!




そう思ってアズの家まで走った。