「なんでも無いよ、ただ嬉しかっただけ」
そうこうしているうちに昼休みは残り10分と言うところまできていた。
「あら?あと10分しかないやん!?」
「ほんとだ!どーする?」
私とアズが慌てているとヒイロが
「別にこのままサボればよくねぇ?」
と提案した。
それにのったリュウジが
「賛成!」
とお箸をくわえて手を挙げた。
すると
「じゃあ、ジュースかってくるわぁ」
「んじゃ俺も行く」
アズとリュウジが言った。
何が良いかと聞かれて三ツ矢サイダーを頼んだ。
ヒイロと二人になって少し静かになった。
ヒイロって顔整ってるなぁ…目も茶色で綺麗…
凄く見とれていた。
多分、ガン見してたと思う。
「ん?嘉穂?俺の顔になんかついてる?」
ヒイロに言われるまで自分が見とれていることに気が付かなかった。
「え?いや、綺麗な顔だなぁって」
「あはは、ありがとう。そういう嘉穂も可愛いよ」
可愛い…
そんなことを男の人に言われたのは久しぶりだった。

