「おはよ」



布団から出ると
聖は髪の毛を
セットしていた




「おはよ、どっか行くの?」



まだ眠い
目をこすりながら
聖に聞く




「タイマン」




「へ?今日なの?」



思っていなかった
言葉を出され
ビックリする




「あの野郎、朝っぱらから電話してきやがってよ今日の10時約束場所でだってよ」



時計を見ると
まだ12時…



「これから行くの?」




「お前バカか?これから俺は仕事だ」




「これから!?」




聖の仕事は
毎朝7時から
とっくに時間
すぎている




「仕事っつ-か、先輩のバイクいじりの手伝い。金くれるって言うから」



「いいなぁ!」




「一緒に行くんなら行くか?」



好きな人と
一緒にいられるなら
一緒にいたい
失恋したとしても




「行きたい!」




聖はスウェットから
作業着に着替えた

聖の家から
先輩の家までは
歩いて20分ぐらいだった