転んだら死神が微笑んだ

ウィーンッ

あかり「…。」


貴志「何やってんだよ?」

いきなり、後ろから声をかけられた。

貴志「こんなとこに、そんなカッコでいたら、補導されちまうぜ。」

隣を見ると、アイツだった。

あかり「…。」

ウィーンッ

貴志「おいっ!無視すんなって。」

あかり「もう〜!邪魔しないでよっ。人形がとれなくなっちゃうじゃないっ。」

貴志「何ムキになってんだよ…。」

あかり「これ取らなくちゃいけないのっ。」

貴志「え?もしかして、ソレにこだわってんの?横のとか、もっと他に、簡単に取れんのあんじゃん?」

あかり「だから〜、コレじゃないと、ダメなんだってば〜。」

わたしはすごく焦っていた。なんでそこまで焦っていたのかは、よくわからない。