転んだら死神が微笑んだ

ひより「そうだ!あかりちゃん、ちょっと来て。」

パチンと手をたたいて、わたしの手をひっぱり、奥の扉へ連れていかれた。

扉のむこうには、服がいっぱい列んでいた。

あかり「すごーい…。」

ひより「制服姿っていうのもつまんないからさ、着替えっこしようよ。」

あかり「えっ?」

ひより「わたしが見立ててあげるからさ…あかりちゃんはわたしのお洋服選んでよ!」

あかり「でも…これ、ひよりちゃんの服だし、わたしが着ても、似合わないよ。それに、わたしセンスないし…」

ひより「いいから、いいから。う〜ん…」

お嬢様の考えていることはわからない。

べつに制服だっていいじゃない。すぐ帰るんだし。

でも、なんて言えばいいかわからないし、わたしはされるままだった。