転んだら死神が微笑んだ

階段をのぼった先にも、長い廊下があった。

わたしは何度も同じような風景を目にしながら、この子の後をついていく。

ガチャ

ひより「どうぞ。」

あかり「わあ〜。」

絵に描いたような、お姫様みたいな部屋。

カーテンのかかったベットに、壁の横にはピアノ。奥には扉がある。

ま〜これも、何かを見たわけじゃないけど。

わたしたちはベットに座ってしゃべった。

あかり「ひよりちゃん家って、お金持ちだったんだね。」

ひより「え?そうでもないよ。おじいちゃまの知り合いのほうが、すごい人いっぱいいるし。」

あかり「へぇ〜…」

ここよりスゴイところって、どんなとこなんだろ…?

わたしの頭では、それを想像することはできなかった。