転んだら死神が微笑んだ

わたしは、慌てて聞き返した。

あかり「あのさ、ひよりちゃん?」

ひより「なあに?」

あかり「わたしってさ、そんなに変わった?」

ひより「うん!変わったよ。前とは違って見えるよ。全然っ!」

あかり「そ、そっかな〜。いつもと同じだと思うけど…」

ひより「自分で気づいてないだけなんだね〜。他人(ひと)から見たら、違って見えるよ。」

あかり「ええ〜…」

ひより「だって、わたし!ずっと見てるもん。あかりちゃんのこと。後ろの席なんだよ?」

わたしを見つめる大きな瞳が、これまたキレイだ。

あかり「ああ、そうなんだ…」

わたしは誰かのことを見ようなんて思ったことはなかったから、心の中ではとても驚いていた。

ずっと見ててくれたの?

どうして?

どうして、わたしなんか見てたの…?