転んだら死神が微笑んだ

そして、女将さんと時間ギリギリまでケーキをほおばり、女将さんのお店の前まで戻ってきた。

女将さん「それじゃあ、あかりちゃん、またね。今度はうちのお店に来てちょうだい。」

あかり「はい。ありがとうございます。ごちそうさまでした。」

すっかり夕方で、わたしの影は遠くまで伸び、わたしの後をついてきた。

今日はとても素敵な出会いがあった。

最初は散々で最悪だったけど、なんだかなつかしく、わたしの忘れていたことを思い出させてくれるような、そんな出会い。



今度はいつ会えるのだろう?



まだまだ先かな…。


でも、不安はない。


たとえ、『今度』が長くなっても、変わりなく話はできる。



また明日からがんばろう。








お父さん「はい。切符。」

あかり「うん。」

お父さん「あれ?なんだか嬉しそう。いつも、電車乗る時はつまんない顔してるくせに。」

あかり「え?そう?」

お父さん「昨日、家に帰ってきた時もそうだったけど…、ショッピング・モールそんなに楽しかった?」

あかり「ま、まあね。」