転んだら死神が微笑んだ

わたしから友達が消え、笑顔が消え、半年が経った。


学校から家に帰ると、おじいちゃんとおばあちゃんが来ていた。

わたしはランドセルを下ろすと、ほどなくそのまま病院に連れていかれた。


玄関の自動ドアをくぐり、お母さんのところまでかなり歩いた。

エレベーターに乗り、電気のついていない暗い廊下を歩いていると、奥のほうにお父さんが壁にもたれて立っていた。

お父さんはわたしたちを見つけると、深く頭を下げて、それから病室のドアを開け、わたしたちを中に案内した。

お母さんの病室は、透明なビニールで四角く覆われていた。

まわりには、いろんな機械が置いてあり、それぞれがいろんな音を一定の間隔で出しながら動いていた。


ビニールの中を覗くと、お母さんはベットでじっとして眠っていた。