転んだら死神が微笑んだ

そっか。何言おう?


…そういえば、わたし、友だちできたんだ…、お母さん。

友だちができるなんて、何年ぶりだろう?

確か小四の時以来だから…、四年ぶりか。



…お母さんが亡くなってから、四年。

その時わたしは、お母さんを失っただけでなく、いろいろなものを失った。

ぬくもりも、手づくりの料理も、友だちも、笑顔も、楽しみも、希望も…。



でも、また手に入れることができたんだ。

ひよりちゃんっていうね女の子が、わたしの新しい友だち一人目になったんだ。

すっごいお金持ちでね、びっくりするくらい。

でもいい子なんだ。

わたしと仲良くなりたいって、積極的に声をかけてくれた。

わたしの奥にひっかかっていたものをぷちんって切ってくれたの。


今はイギリスに行っちゃってて、会えないんだけどね。


あ、そういえばこの前手紙もらったの。

楽しくやってるって。

ひよりちゃんのお兄さんもいい人だよ。


それから、ミキやかなえっていうコとも友だちになった。

この二人は、ひよりちゃんとはタイプは全然違うんだけど、それでも明るい子たちで、わたしを明るくしてくれてる。

わたしの知らないことをいろいろ教えてくれるんだ。


それもこれもみんな、アイツ…タカシのおかげなんだけどね…。

あ、タカシっていうのは、ある日公園で会った一人の男の子。

私のことをいろいろ助けてくれる。

はじめは変なヤツだなんて思ってたけど、毎日会うたびに、だんだん変わってきた…。

今はなんていうか、まだわかんないけど、イイヤツ。


…あれ、なんでこんなこと言っちゃってるんだろ…。

でも、わたし大丈夫。

見守っててね、お母さん。