転んだら死神が微笑んだ

いちご「い、いやだっ!!」

寿明・貴志「ど〜ぅ、ど〜ど〜。」

嫌がるいちごちゃんを、また後ろから背中を押して歩いていく。

ホントに、いちごちゃんって男の子なのかな〜?



中に入ると、すぐに光が遮断される造りになっていて、真っ暗だった。

その上、中はひんやりして、外の暑さから逃れられてて涼しいな〜と思っていたけど、次の瞬間思わぬ冷気がわたしを襲った。

あかり「わ!」

びっくりして、何かにつかまっていた。

体に伝わってくる温かさから、それが人の背中であることがわかった。

貴志「え?何?」

あかり「あ、ごめんなさい。」

貴志「あかり?」

あかり「貴志なの?コレ?」

貴志「コレって言うな。」

すぐにつかんでいるものを離した。

それでも、それがすぐになかったことになることはなかった。