転んだら死神が微笑んだ

あかり「遊園地なんて、ひさしぶり!」

遊園地の独特の外観に、わたしはすっかり舞い上がっていて、一人はしゃいでいた。

貴志「迷子になんなよ。」

タカシが横を通り過ぎて、イヤミをいった。

あかり「ならないって…。」

チケットを買って、中に入る。

楽しそうな雰囲気の音楽が、辺り一面に広がっていた。

あかり「何から乗ろっか?」

貴志「もう、乗り物限定かよ。」

寿明「いいじゃん!あかりちゃん、楽しそう。」

貴志「あんな顔できんだな…。」

ミキ「じゃあ、あの『もう乗ったら最後、戦慄の走る恐怖のジェット・コースター・ウンバッハ』にみんなで乗ろうよ。」

いちご「え!?」

かなえ「あれれ〜?怖いの?いちごちゃん。」

いちご「絶叫系はダメだよ〜。」

寿明「でも、もう俺たち今日は運命共同体だからっ!」

貴志「最初からパスなんてのはナシだからな。」

いちご「ち、ちょっと放してよっ!」

タカシたちよりも一回り小さいいちごちゃんは、簡単に腕をかつがれ、ジェット・コースターの列に連れていかれた。