転んだら死神が微笑んだ

店員「どうしようかしら?」

あかり「どれもいいですよね。」

本当のところは、どれがどうで、どういいのかっていうのはわからなかったけど、そう言わなきゃいけないような気がして、口が半分勝手に動いていた。

知春「どれどれ?」

店員「四ノ宮様。どうでしょうか?男の人の目線から見た感じは?三パターンくらいには落ち着いたんですけど、タイプがばらばらで決められなくて。」

知春「カワイイ系に、アクティブな感じ。あとはスタイリッシュなのか〜。」

店員「さすがですね。当たってますよ。」

知春「あかりちゃんは、どれが気に入った?」

あかり「ど、どれもいいと思います。」

知春さんにも同じ答え。

知春「じゃあ、それ全部。」

あかり「えっ?!」

知春「どれもいいんなら、買っちゃえばいいじゃん。お金はオレが出すから。」

店員「ありがとうございます。じゃあ、いますぐ包みますね。」

知春「よろしく。」

当たり前のようにやりとりされる二人の会話。

『買っちゃえばいいじゃん』って。

あかり「そ、そんな〜、悪いですよ。」

知春「いいから、いいから。あとさ、これ。」

少し小さな紙袋を、わたしに手渡してきた。

知春「開けてみて。」