転んだら死神が微笑んだ

かなえ「(それにさ、『はずれ』なんてないでしょ?)」

ミキ「(うん。うん。)」

あかり「はずれって?」

かなえ「(カッコイイの間違いないじゃん!)」

あかり「え〜っ。そうかな〜。アイツ変なの連れてくるかもよ。だって…」


『カラスが友だちだよ!』とは、言えなかった。

さすがに、それは黙っておかなきゃね。

アイツのメンツのためにも。一応。

ミキ「(それはない、ないっ。だって、あのコカッコイイもん。)」

かなえ「(だよね!)」

あかり「えぇーっ!!!」

わたしは思いっきり叫んでいた。

三度、教室がア然としていた。

あかり「おっ…と。」

わたしは、ゆっくり自分の席に向かった。