転んだら死神が微笑んだ

ミキ「(でさ。)」

ミキが急に小声になって、顔を近づけてきた。

ミキ「(例の合コンのことなんだけど…。ここまで、話が大きくなるなんて思ってなかったからさ…。)」

かなえ「(ホントはアタシも、何人か声かけようと思ったんだけど。)」

かなえが、わたしたちを囲むようにして、肩に手をまわしてきた。

逆に目立ってない?これ。

ミキ「(うちら三人の、さんさんでやろーよ。)」

あかり「(『さんさん』って?)」

なぜか、わたしも小声だ。

かなえ「(3対3ってこと。向こうも、あのコ入れて三人ね。)」

あかり「(あー。)ん?でも、それじゃ選べないよ?人数いるほうが確率高いでしょ?」

二人が、ぽかーんとしていた。


かなえ「あかりってさ…、ホントに合コンとかしたことないの?」

ミキ「意外とうまいんだよ。天性の才能ってやつ?」

かなえ「あー、だから付き合えるんだ。」

あかり「わたし、なんか変なこと言った?」

わたしが、よくもわからず慌てていると、ふたりがたしなめてきた。

ミキ「あーあー、いいの。」

かなえ「うん。気にしなくていいよ〜。」