転んだら死神が微笑んだ

わたしは、携帯を開いて、タカシに見せた。

昨日のかなえからのメールだ。

あかり「なんか、壊れちゃっててさ〜、なんて書いてあるのか読めないんだよね。」




かなえ☆

件名:やっホoー!

⊇яёカゝяам○∋口=ノ勹йё!!

ナニ〃ぁLヽ£(≠





メールを見た瞬間、コイツは笑った。

貴志「お前、ホント女子高生かよ。」

あかり「そ、そうよ。」

貴志「『やっぽ〜。これからもヨロシクね!だあいすき。』」

コイツはバカにした感じで、体をくね〜っとさせて、何かを棒読みしていた。

あかり「何やってんの?」

貴志「読んでやったんだよ。」

あかり「え?」

貴志「そう書いてあんだよ、これは。」

あかり「え〜…。」

貴志「まー、返さなくていいメールでよかったな。これで、返さないといけないのだったら、お前のイメージ最悪だぜ。」

優しい笑顔だった。

あかり「ていうか、何で読めるの…?」

貴志「俺も『付き合い』とかいろいろあるんだよ。」

あかり「ふ〜ん。」

まー、なんとなくわかるような、わからないような…。

貴志「お前もこれからのために、読んだりできるようになっとけよ。」

今までのわたしだったら、きっとずっと必要なかっただろう。

でも、今のわたしは、読めるようになっとかなきゃいけないって思った。

そう考えたら、コイツもがんばってるんだなって、コイツを下から眺めながら思った。