転んだら死神が微笑んだ

中に雪崩れ込んできたのは、今日二度も会ったおじさんだった。

あかり「な、なんで?」

今朝のサラリーマン「ささ!入りましょ!入りましょ!」

お父さん「ああ、すいませんね。山田さん。」

山田「いいえ。いいえ。こんくらい、気にせんでよかですけん。」

お父さん「優しい〜なぁ、山田さんは。あかりも、山田さんを見習え。」

あかり「わたしだって、お父さんにはそれなりに優しくしてるじゃない!」

お父さん「じゃあ、山田さん。家で飲みなおしましょう。」

山田「わはっ!いいですね〜。やりましょう。」

あかり「えっ!?」

お父さんとこの『山田』というサラリーマンのおじさんは、二人で肩を組みながら、家の中へ入っていった。

まさか、このおじさんに三度も会うなんて。

そんな信じられない出来事があるもんなんだと、わたしはただただ呆然とするしかなかった。