転んだら死神が微笑んだ

それから、今日一日、あの合コンの二人は、何かとわたしに手を振ってきたり、笑ってきたりしてきた。

もしかして、『友だち』っていうのは、こういうのでできあがっていくのかな〜

なんて、ぼ〜っと、それを見ながら思ってなんかもいたけど、

じゃあ、わたしとひよりちゃんの、あの涙を交えた友情劇は何なの?と、否定することになってしまうので、

わたしはきっと暑さにやられて、今はこういう考えをしているんだろうな〜と、冷房の風を直接浴びながら、過ごしていた。

あかり「わたしは…、あの二人とは友だちなんかじゃない…」

隣の女の子「そうなの?!」

隣に座っている女の子が、びっくりしていた。

また、わたしは独り言をもらしてしまったと、苦笑いをしながら女の子に小声で言った。

あかり「えっ、エヘヘ。気にしないで。何でもないから。」

女の子は、そっかと言って、また教科書のほうに顔を戻した。

あの二人とわたしが、しゃべってるのってそんなにすごいことなんだと思い、

わたしはこれ以上二人のことは考えないようにしようと、必死に授業に集中しようとしていた。