転んだら死神が微笑んだ

知春「不器用なんだよな…。」

あかり「え…?」

知春「不器用なんだよ、日和もあかりちゃんも。ただ素直に伝えればいいだけなのに、ついつい誤った方法をとっちゃうんだよ。ま、誰にでもあるんだけどね。もちろん、オレにもね。」


たしかに、そうだと思った。素直にホントの気持ちを伝えることができたなら、結末は変わっていたのかな?

わたしもひよりちゃんも、恐がってただけなんだ。

望んでいない現実を目の当たりにして、絶望する自分を見たくないから。



でも、そうやって一番大切なことを避けるから、いい結果になんてなりっこない。


それで、満足してないことぐらい、わかってるのに…。


結局、傷つけて…。傷ついちゃって…。


そんな自分を、わたしは…。わたしは。





……。

ちゃんと伝えたい。

わたしの今の本当の気持ち。


ちゃんと素直に伝えよう、ひよりちゃんに。





あかり「知春さん。」

知春「しっかりつかまってよ。飛ばすから!」

あかり「はい!」


ブォォォンッ!