相変わらず斉藤さんは顔を真っ赤にさせて焦っていた。
・・・可愛い(ツボだ!!)。

「・・・お、俺の初恋はっ///」

「(いつが初恋だったんだろう斉藤さん)」

私は耳をとんがらせて斉藤さんの近くにもっと寄った。



「―――――」





ビュウゥッ





「ぅわっ―――・・・」

突然、斉藤さんが口をあけると同時に強い北風が吹いた。
とても冷たくて、つい斉藤さんの手を強く握ってしまった。

「ご、ごめんなさい。で、初恋相手は?」

「・・・言いませんよ、一回だけです」

「えっ!?ず、ズルい!」

「ふふっ、良く聞いてなかった早瀬さんが悪いんです」

「えー!?」

そんな意地悪なこと言ってる姿も、可愛いんです斉藤さん。
ファンクラブ入ろうかな?(いや、やっぱ止めとこう)

「ちぇー・・・(結局聞けなかった・・・)」



ヒューヒュー・・・



寒い風。

私はもっと斉藤さんの隣に寄る。

こんなか弱そうで、可愛い斉藤さんもいっちょまえに背は高かった。
そういう所はやっぱり男の子なんだなぁって思いやられる。

ギャップが女子にはたまらないのです。

「あ、つ、着きました」

「え?」

いつのまにか私の家の目の前にまで着いていた。
ちゃんと名札に『早瀬』と書いてある。

「じゃ、俺はここで・・・」

「あ、うん。ありがとう!」

私は斉藤さんに手を振った。
そしたらね、






「―――――好きな人を送るのは、当然の事ですから・・・」






ドッギュゥーンッ



「ぇ、あ・・・!?(凍る・・・!!///)」

「じゃ、また、あ、明日」

「は・・・ま、また明日!」



そう、私に愛の告白をして去っていった。