澄んだ瞳に



「澪…これからどうする?」と、淳が私に聞いた。

「外は無理みたいだね?」
急に雲が広がったと思ったら、大粒の雨が降りだしたのだった。

「……雨かよ…しばらく様子みるか…」

「……そうだね」


ソファーに二人並んで座り、外を眺めていた。

すると、淳がゴロリと寝転んだ…

ひ、ひ、膝枕!?
体がピクンと動いた。
下から見ないでいただきたいのですが……
この体制からすると、無理なお願いですよね…ハハッ
あー緊張するなぁ…

それにしても、淳ってこういうことも、スッと出来ちゃうんだね…
淳は時折甘えてくる…
私は、そんな淳を可愛いと思う。


「なぁ、澪…お前さ、子供は何人欲しい?」

はっ?
何を急に聞くの?

「なんか、話が飛躍し過ぎてない?」

「人生設計してんじゃん」
「それにしても、いきなり子供は何人って?」

「ハハッ…そっか…じゃ、結婚式は?何か、描いてることってある?」

「…んー…パパとバージンロードを歩きたい…小さい頃からの夢なの…」

「いいな…やればいいんじゃねぇ?その後、俺が親父さんから、お前を迎えるんだよな?」淳が、微笑む。
「パパ、泣いちゃうのかな…」
想像すると、涙が出そうになる。

「今から泣いてどうすんだよ?」
淳は、困ったように言った
「フフッ…そうだね…」

「じゃあさ、新婚旅行は?行きたいとこある?」

「……ん〜…どこでもいいよ…」

「どこでも?」

「うん!淳と一緒なら、どこでもいい!」

「お前、そればっかだな?今回の旅行だって、そうだったろ?」

「淳は何かないの?」

「……俺は、いつもお前が傍にいてくれるだけでいい…それに澪が望むことは、全て叶えてやりてぇ…」

そう言った淳は、目を瞑った。そして、そのまま眠ってしまったのだ。