澄んだ瞳に




そして、智香ちゃんは、俯き加減で、俺に言ったんだ。



じゃ、悠哉さんのことを、好きになってもいいですか?



い、い、今、何て言った?

空耳じゃねぇのか?


俺は、自分の耳を疑い、黙ってしまった。


そしたら、智香ちゃんは言ったんだ。

やっぱりダメですよね?

って。


ダメじゃないです。

全然ダメじゃないです。




智香ちゃんは、それっきり何も言わなくなってしまった。




俺は、智香ちゃんに言った



「妹じゃなく、彼女になってください。」



そしたら、智香ちゃんが、
嫌です って言った。


えっ? 何それ?

わけがわからん。



すると、


私を、悠哉さんの、彼女にしてください。


と、智香ちゃんが言った。


智香ちゃんは、男の俺を立ててくれたんだな。と思った。



そして、晴れて付き合うことになった、

お兄ちゃん



智香