手のり天使

         
律がいなくなっても
時は流れ続ける。

学校にも行かなければ
いけなくなり、
私はどこかが欠けたような
気持ちのまま、
学校に通い続けた。

逆にぼーっとしていても
律のことが思い出される
だけだったから、
むしろその方が楽だった。