手のり天使

        
「美依・・大丈夫?」

「・・うん。私より

あの子の方が大変じゃない?」


私は棺桶の前で泣いている
律の彼女、神崎 玲那[カンザキ レイナ]
を指差した。


「そうね・・でもあれだけ

愛されていた律も

幸せだったでしょうね・・」


お母さんは知らない。
神崎玲那の本当の姿を。