それから1週間もしないうちに、

死愚魔は解散された。

俺が抜けると言うと、

翌日にタニも抜けるとテルに話した。

俺たちがやりたかったのは、

こんな事じゃない。

それはテルも分かっていた。

そして、テルはその3日後、

死愚魔全メンバーを駅前の公園に集め、言った。

そこには100人近い悪ガキが集まった。

その場には、脱退を表明した俺とタニもいた。

『今日、今。

 この瞬間を持って、死愚魔は解散。

 今後、2度と死愚魔を名乗る奴が居たら

 …俺が、ぶっ殺す』

大きいのか小さいのか分からない声。

ただ、迫力のある声でテルは言った。

メンバーの中には、ふざけるなとか

どういうことだよ、というざわつきも上がったが

テルの睨みでそれらはすぐに収まった。

『あんな事件起こして、平気か?

 俺はもう、辞める。

 やりたきゃ勝手にやってくれ。

 ただ死愚魔は俺達5人が作ったチームだ。

 その名前は、使うなってそう言ってるんだ』

テルのその言葉の後、夜の公園には

ただただ静寂だけが残っていた。