次の日
「たかこさん早く行こうよ」
何かに取り付かれたみたいな真帆さん
今日はやめようって言葉が出かかったが飲み込んで
「タクシー呼ぶからね」
点滴をつるしたまま乗り込む

病院
移った筈の病室は空っぽ
通りかかった看護婦に聞いたらMRI検査に行ってるらしい‥もう戻ってくる筈と
「座って待ちましょう。私はちょっとナースステーションに行ってきますから」

二人の看護婦‥ストレッチャーとEVの中
あら?この患者さん?植物状態だったよね‥指先が動いた様な‥気のせい?34才か‥可哀想‥娘さんが毎日来てるのに‥
ドアが開いた。ストレッチャーが揺れる
あれ?う~ん重いなぁ!このストレッチャー
「‥寒いんだけど」
え!?この患者しゃべった!?マジ!
「まぁちゃ~ん」
患者に駆け寄る女の子
「あれ?真帆?どうした?」
「あ~ん!お帰りぃ~!やっと真帆の元に‥あ~んあんあん‥」
大声で泣いてる‥事情が解らず俺困惑中‥あれ?鼻に管が‥
真帆の大声に周りは人だらけ!あ!たかこさん
「あ!山岡さん!目が覚めたのね!よかったぁ!真帆さんの願いが通じたんだ」
「何の話し?」
空気が抜けるのかしゃべりずらい‥思わず鼻の管を引き抜いた
俺にすがって真帆は大泣き!折れた左腕に乗ってるぅ(>_<)

「え?くも膜下出血!俺が?マジ!」
「真帆ね‥まーちゃんの声聞いたら大泣きしちゃった」
「知ってる‥病院中の人が俺の復活を知らされたね」
「うん(^-^)」
真帆がきらきらした目で笑った‥俺の奥さんなんだよなぁ‥未だに夢みたい