登校中。なぜか、姉ちゃんは先に出掛けてしまった。









「なんだよ、つまんねえの!」

「正樹!!」







声のほうに振り返ると、友人の直波暁生(あきお)がいた。







「よ!」

「なんだよ?つまらなそうな顔して」

「関係ねえだろ」





いくらこいつでも、姉ちゃんに片思いしてることを言えるはずない。笑われるだけだ。