双子の王子様









『…あっ、小森君っ!!乗せてって~』









ちょっと気まずくなった空気を払うように明るく、冗談っぽく言う。









今度こそ笑ってくれるかなと思ったら、期待していた笑顔と違い…。







昨日の可愛い笑顔じゃなくて…










ニヤッと意地悪な笑顔を見せた。










そして…












『パンクしたら困るから。』














はっ?










失礼な!!!










誰?!あんた!!










小森君、こんなこと言わないでしょ?!









私は人間違いをしたのかと思い、バイクを漕ぎ出した慌てて彼の名札を見た。