大塚と神崎




のの子のライブは盛り上がっていた。

ステージの上の彼女は本当に楽しそうで、輝いて見えた…。


その姿は、今の私とは正反対で、なんかむかついた。


…私は、のの子のせいでひとりぼっちになったのに、のの子はみんなに囲まれている。


悔しかった。

のの子が羨ましかった。


…そして、そんなことを思う自分が、とても情けなかった…。



「…なに泣いてんだ」

突然泣き出した私を、神崎は訝しげに見つめた。

神崎に声を掛けられても私はただ泣きっぱなしで、なにも言えなかった。


そんな私を庇うように、神崎は私の前に立って泣いている私を隠してくれた。


…いきなり優しくされて、なんだかもっと泣けてしまった…。




ライブが終わると、神崎はいつもの優しさの欠片も無い神崎に戻っていて、嫌味をさんざん言われてしまった。


それでも、不思議とむかついたりはしなかった。